実際、2016年に起こったこわ~いニュース
【集団ヒステリー】という言葉、ニュースなどで聞いたことがあるのではないでしょうか。この言葉、倒れたりけいれんしたり、嘔吐や過呼吸などの症状が、特定の集団の中で連鎖的に引き起こされた時に使われます。集団妄想、集団パニックとも呼ばれる【集団ヒステリー】は、今のところ医学的にメカニズムは解明されていませんが、群集心理によって引き起こされているとの見方が強いようです。
一定の集団の中で引き起こされるはずの【集団ヒステリー】ですが、実は今年、2016年の4月と5月に海外で起こったふたつの【集団ヒステリー】に類似点を見つけちゃいました。
秋の夜長に、ちょっと怖くなっちゃうオカルトニュース、いかがですか?
今年海外で起きた集団ヒステリー
【マレーシア】2016年 4月11日から18日 130人弱が発症
はじまりはクランタン州コタバルの中学校。その後、他の3校にまで広がった。
【詳細】
4/11~13 ①【ペンカラン・チェパ第2中学校】 100人以上の男女生徒及び教師らが発症。
※校長の話では4/11(25人の生徒)、4/13(50人の生徒と 11人の教師)計86名となっている
4/14 休校となる事態へと発展
4/17 ①は終息されたとし、開校。
※取材中のメディアによると叫び声などが聞こえてきたため、終息されていなかった可能性もある
4/18 ②【ケムニン中学校】 20人ほど
③【クバン・ケリアン第3中学校】 5人ほど
④【ペンカラン・チェパ第1中学校】 3人ほど
この後、“ボモ”とよばれるマレー土俗の呪術師(祈祷師)や華人の呪術師(中国人の呪術医)が招聘され、祈祷を行ったとされている。
【集団ヒステリーに陥った人たち】
・男女生徒及び教師
【症状】
・叫びだす(泣き叫ぶ)
・意識を失う(意識はあるものの、倒れ動けなくなるということもあった)
・苦しみだす
・“ポチョン”という白い亡霊や黒い影を見た発言する
※「すべての被害者が黒い姿を見ていると述べている」と校長が正式に発表
【被害者のコメント】
女性教諭2名によるメディアに向けての発言
<症状の出た生徒を介抱した後に自身もヒステリーを起こした女性教諭>
「ひとりの生徒を抱いた瞬間、自分の腕が信じられないほど重く感じられました」
「何もかも自分で制御できなくなってしまったのです」
「誰かが私の身体の左側上方にぶら下がっている感覚を持っていました。そして、私は黒い姿を見ました。現れたり消えたりする黒い存在でした」
<別の教諭>
「私は黒い姿を見ました。その黒い姿のものは、私の身体の中に入ろうとしているように見えました」
「私は頭が大きく重くなったうえ、頭にしびれを感じ、涙が自然に流れてきました」
熱暑やストレスが原因だと言う専門家もいますが、正式見解では、とりあえず原因は不明とのこと。ただ、暑い中で、嘔吐、幻覚などの症状は出やすいのは確かですよね。熱中症の症状と近いものがあります。でも、“叫びだす”というのは、なかなかないような……。どっちみち、真相は藪の中ですね。
ちなみに“ポチョン”とはインドネシアの有名な幽霊。死に装束をまとって、深夜にピョンピョン飛び跳ねて移動するらしく、日本では「コワかわいい」なんて言われ、一部では人気者なようです。インドネシアの幽霊がなぜ、国境を越えて活動を始めたのかはナゾですが、「ろくろ首がロシアに出た!!」とニュースに出たら、「お。ワールドワイドになってきたね。ろくろ首~」って、ちょっとウキウキしちゃうはず。きっと、インドネシアの方々も“ポチョン”を温かい目で見守っていることでしょう。
【ペルー】 2016年4月29日から5月 100人以上
ペルー北部タラポトにあるElsa Perea Flores校。100人に及ぶ生徒たちが発症。
【詳細】
4/29から始まり、5月に入っても続いていた状況
【集団パニックに陥った人】
11歳~14歳の子どもたち
【症状】
・けいれん発作(筋肉の激しいけいれん)
・泣き喚く
・意識を失う
・口から泡を出し、卒倒する
・うわごとを言い、暴れる
・黒服の男に殺されると騒ぐ
【被害者のコメント】
「黒服の男に背後から追いかけられた」
「長い顎鬚を生やした長身の黒服の男が首を絞めようとした。自分が叫んだことは覚えていない」
「呼吸が苦しくなり、首をかきむしった。首を絞められているようだった」
【ウワサ】
・超常(心霊)現象を研究しているフランクリン・シュタイナーが言うには「数年前にテロで大勢が犠牲になった現場がこの学校。この学校が建てられる際には、遺体などが発見された」
・マフィア基地の跡地に建てられた
・地元の人が言うには「集団悪魔憑き」
※「一部の生徒が遊び半分でウィジャ盤を使って、悪魔を呼び出してしまったに違いない」ということだが、これについては後に校長が否定をした
ちなみに“ウィジャ・ボード”とは、死者の魂を呼び出して交信できるというものらしいです。“こっくりさん”に近いものと言えばピンとくるのではないでしょうか。こちら、2014年に映画で扱われ、クリスマスプレゼントとして大流行したことがあります。しかしながら、カトリックの司祭(匿名)が「このボードを使えば、簡単に霊を解き放つことができますが、除霊はできませんから、使用は控えるべきですね」とコメントを出していました。あ、簡単に呼べちゃうんだ~へぇ~……って、そんなデンヂャーなもの、よく発売したね。と筆者は思いますが。みなさんはいかがでしょう。クリスマスプレゼントに……、筆者はオススメしません!
さて、こうして2つの事件を見てみると、不思議と類似点があることに気付きませんか?
【類似点】
・学校で起きている
・黒い影ないし、黒い人物を見ている
・長期間続いた
・祈祷師を招いた
はい。思春期特有のものかもしれませんし、教師はそれにあてられただけかもしれません。だけど、黒い人物、黒い影。
なんだか、死神や悪魔を彷彿とさせますよね。しかも、一ヵ月後に起こるなんて、まるで、渡り歩いているようで、ぞくりとしませんか? いつか、ここ日本にも巡ってくるやも……、なぁんて、ね。
筆者としては、「大丈夫、若いとことに行くから。来ても、私のとこには関係ないはず!」と、溜飲下げるくらいしかできません。
文/岸リア子