【活躍運でみる都知事選】その3 
小池新都知事に進言、「現代版・天下三分の計!」

 さて、このたび東京都知事となられた小池百合子氏ですが、政治家としての経歴を見ますと、

日本新党で細川元総理に重宝されたのを最初に、新進党(小沢氏)、保守党(海部氏)を経て自民党に入り、森氏、小泉氏、安倍氏、といった有力者の下を渡り歩きながら各所で厚遇され、相当のポストを与えられてきました。

 そうしてついた名前が「政界の渡り鳥」。

 もちろん、いろいろ移ってきたのは、三国志の英雄・劉備と同じくそれぞれ事情があるからであり、そのこと自体はいちいち批判すべきではないでしょうし、むしろそれだけの錚々たる大物を渡り歩いて得た、その称号を誇りに思ってもいいぐらいでしょう。

 そんなわけで、今回は三国志などのエピソードを踏まえ、小池百合子氏の行方について書かせていただきます。

三國志の英雄・劉備玄徳

 手はじめに三国志の劉備玄徳のお話を。劉備玄徳といえば、三顧の礼のエピソードでもよく知られる人物であり、三國志における英雄です。この劉備玄徳ですが、どんなイメージがあるでしょうか。ひとつ劉備玄徳にまつわるエピソードを書いておきたいと思います。

 劉備玄徳が、曹操に敗れて劉表のもとに身を寄せようとしたときに、劉表の配下の一人がこう言って反対します。

・「そもそも袁紹の命令で曹操と戦い敗れたのだから、袁紹のもとに戻って報告するのが筋なのに、なぜ戻ろうとしないのか?」

・「劉備は、最初に公孫瓉(こうそんさん)の元に身を寄せ、後には曹操と親しみ、今は袁紹を頼ったりしているが、いずれの場所でも厚遇されたにも関わらず、その境遇に満足できずに飛び出している」

・「その時その時の有力者にうまく取り入って援助を受けながら、少し風向きが悪くなるとすぐにそこを飛び出していき、その後も恩に報いようともしない。あの呂布の最期の言葉が、『この男(劉備)が一番信用できない』だったぐらいだ」

・「野心家で独立心旺盛で、他人の下にいることのできない人物であり、受け入れるべきではない」

 それに対して、劉備の腹心は、それぞれを裏切らざるを得なかった事情を説明して、ようやく劉表に受け入れてもらうことに成功します。

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劉表のもとで居候しつつ、
諸葛亮の進言をもらう劉備玄徳

劉表のもとで居候生活をつづけながら髀肉の嘆をかこつのですが、そこに、かの諸葛亮が登場して、これからの目指すべき方針を説いたのがかの有名な「天下三分の計」であり、内容はだいたい以下の通りです。

「至弱の貴方が曹操・孫権と競うのは避けるべきです。もっと弱い勢力を相手にして闘ったり騙したりして支配地を広げましょう」

本音はいかに……
賢人は言い方で差をつける

ただ、いくら諸葛亮といえども、初対面でプライドの高い劉備に、「曹操と天下を争うですって? 無理無理。孫権とすら争えません。現在の身の程を知りましょうよ。劉璋や孟獲あたりがちょうどいい相手ですから」とはさすがに言えなかったようで、オブラートに「曹操と孫権と、天下を分け合いましょう」みたいに言ったがために、そのまま誤って「天下三分の計」というかっこいい名前で後世に伝わってしまっているのですが、要は「強いやつらとは戦わない」戦法です。そいつらのいない地域で、B級C級の軍閥とか地方豪族やらを相手にして勢力を伸ばそう。もしその後で、強いやつ同士が争って疲れたなら、その時に倒せばよいのだから、みたいな感じですね。

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孫子の兵法にだってあるじゃない
「闘わずして勝つ」はやっぱり最強!?

 これを戦法と言うには、多少せこくて抵抗があるかもしれませんが、中国何千年の歴史が生んだ立派な智慧と生存術であり、有名な孫子の兵法にも「闘わずして勝つ」とあるぐらいですから、恥ずかしがることはありません。現に、その2千年後には毛沢東という人物もこれを実践してちゃんと成功しています。

 それにいくらせこくたって恥ずかしくたって、勝てば官軍というやつで、あとからいくらでも美談とか英雄譚とかナントカ語録とかいう類は、作ろうとしなくたって勝手にできあがるものですから心配はいらないでしょう。

 その後、劉備は、諸葛孔明の意見に従い、孫権と曹操をうまく争わせて、そのすきに益州を奪い取り、曹操も孫権もいない地で、のびのびと皇帝を宣言して、英雄として歴史に名を残します。その最後の成功がなければ、劉備も呂布と同類か、せいぜい「群雄割拠時代の渡り鳥」という呼び名が残っただけでしょう。

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小池百合子氏が
都政に進出したワケ

そして、現代の我らが英雄・小池百合子氏も、そういう歴史を知ってか、国政という自民公明と民進党の2強がしのぎを削る場所で勢力を伸ばすことをあきらめて、地方自治体の首長という道を選んだわけです。その第一歩目の都知事選では、野党と自民党がけん制し合うすきをついて、見事な圧勝を収めたわけでして、まさに赤壁の戦いのようなものであり、ここまでは劉備に似ていると言えなくもありません。

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諸葛孔明に代わって、ファルコ環が進言!!!
水戸黄門方式でいくべし!!!!

そこまではいう事もないぐらい見事でしたが、それでは今後の小池百合子氏はどうすべきでしょうかという部分に着目したいと思います。

おそれおおくも諸葛孔明に代わって、このファルコ環に進言させていただけるとしたら、このまま流れにのり、劉備玄徳にならって「天下三分の計」(=強いやつとは戦わない戦法)をさらに進めていくべきなのでしょうが、具体的な方針としては以下の3つを守っていくのがいいと思います。

なづけて「水戸黄門方式」!

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「天下の副将軍水戸光圀」にならう
具体的な方法 3つ

① 【強い相手とは戦わない、大きなこともしない】

・大きな改革には取り組まない

・自民党公明党や、民進党本体とは国政レベルでは闘わない

 特に森氏とはすごく相性がいい、復縁可能

 ※今回のように、お互いに協力していっしょにやっていける。

・地方の小役人とか有力者をたたく。

 ※地方の選挙で今回の東京都議連のような、反発を受けている団体と闘っている候補を支援。

 ※村や町議会レベルでもよい、小さな勝利を積み重ねることが大きなうねりにつながる。

② 【広く人材を集める】

・今までも十分に努力されてきたとは思うが、さらに今まで以上に、若い人の意見に耳を傾け、特によい意見を言ってくれた人に対しては、三顧の礼をもって接するのがよい

・特に注意すべきは、自分を売り出すのは既に十分、一歩引いて、部下や配下を立てて目立たせることに専念するべき

 冒頭の劉備は、劉表に受け入れてもらったのち、水鏡先生(司馬徴)に指摘される

「人材不足」

劉備反論、「関羽、張飛、趙雲がいる。文官では麋竺、孫乾など」

司馬徴「確かに武官の質はいいが数は少ない、文官に至っては言うまでもない。曹操陣営や孫権陣営と比べてみては?」

ここで劉備は人材を血眼になって探しまわり、その劉備の姿勢をみて、曹操にも孫権にも属さない人々が集まってきて、多くの人材を得る。

特に上述の諸葛亮孔明を、三顧の礼を持って配下に加えたことが、その後の成功につながる。

小池氏の陣営に、どれだけの優秀な人材がそろっているかは知らないが、少なくとも自民や民進以上という事はないであろう。ゆえに、上記ふたつを意識すると◎。

③ 【中央に未練を残さない、地域レベルの小さな改革に徹する】

・安保とか外交とか国政とかにはあまり首を突っ込まない。

・橋下氏も舛添氏も余計なことをして、期待を裏切った。

・常識的な保守であればそれでいい。

劉備は、荊州を手放せなかったために、曹操・孫権と争い続けることになり、最終的には関羽や股肱の臣を多く失い国力を消耗した挙句、自らも命を落とす。

 毛沢東……中原の根拠地や利権を手放したがために、蒋介石や日本軍からもあまり相手にされず、辺境の地で勢力を拡大することに成功。

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【まとめ】

要するに現時点では、

「天下の副将軍」の肩書と権威をもちながら、中央の権勢とかにはまったく無関心で、格さんとかもろもろの人材を従えて、地方の小役人や悪徳商人をたたくことに徹した「水戸黄門」のようにふるまうべし!!

私の提案です。

 そうして小池陣営が勢力と影響力を養い、最終的には水戸黄門レベルではなく、せめて劉備玄徳となるか、できれば毛沢東となっていただけることを期待して、今回のコラムを締めくくりたいと思います。

ご清聴ありがとうございました。