ブリッジ力。耳慣れない言葉だと思う。これは私が勝手につけたものだ。
占い業界では、リピーターが肝になり、リピート率やリピート数という言葉はよく耳にするだろう。
ブジッジ力とは、リピーター関連の一種の指標であり、自分以外の占い師にお客様をつなげる力を呼ぶ。
チャット占いでも、昔から私はこうしたことを推奨してきた。当時はブリッジ力とは呼んでいなかったが。
店でもサービスでも、これ同じことがいえ、ブリッジ力のある占い師がどれだけいるかが重要で、そうした占い師がいないと、どんどん低迷することになる。
私のこうした考えは、チャット占いではあまり受け入れられなかったようで、ブリッジ力がはっきりとあるという占い師は少なかった。
だから、店ではこのブリッジ力の重要性を個別で伝えてきた。伝えた際には、ブリッジ力という表現は使っていなかったのだが。
たとえば、スカイ・ベリーに来たお客様が、スカイ・ベリーが俊萃さんを紹介することにより、次回は俊萃さんを利用する。
これ一見、自分のお客様がいなくなると思いがちだが、それは違う。
そもそもスカイ・ベリーをずっと受けてくれるという確証がない。
また、俊萃さんを紹介して、実際に鑑定を受けた後に、今度はスカイ・ベリーに戻るということがある。
これチャット占いではよくあることで、わざわざお礼を言いに来てくれたりもする。
店やサービスで考えれば、単純に件数が増える。
でも、これは諸刃の剣のようなところがあって、紹介先がひどい鑑定しかできない占い師だと、もう二度と来なくなる。
つまりは、紹介先がきちんとした実力のある占い師である限り、成立するもので、そうでない場合は、逆にマイナスに働く。
また、紹介先が特定の人になると、占い師間の軋轢が生まれたりする。
だから、ブリッジ力という考え方が成立する店やサービスは少ないだろう。
ブリッジ力のある占い師、マリーシェルでは、これまで圧倒的にスカイ・ベリーが抜けていたが、最近は不占洞一路、森麻実、俊萃とブリッジ力がある占い師が増えてきた。
そもそも自分に合わない相談を無理に受ける方が、私はどうかしてると思うから、それが得意な占い師に回すように推奨してきたのが発端で、よくよくデータを見ると、このやり方がうまく回ってくると、毎日安定した件数を残せるようになった。
最初はチャット占いで、スカイ・ベリーが真理占星学(算命学系)で受けたお客様から、人の気持ちを知りたいといった内容は自分では占えないので、タロットの占い師の方がその質問には向くからと、絶対的エースのまるっとさんを紹介した。その後、まるっとさん以外に加え、サファイア☆Uを紹介することにした。
自分より、下だと思う占い師を紹介して、リカバリーが大変になるよりは、確実に力がある占い師を紹介して、お客様の問題を解決して、ハッピーになってもらおうということで始めた。
すると、前述の効果が見られたので、他の占い師にも進めた。
けれども、よくよく考えたら、私はいろんな占い師の鑑定を知っているけども、他の占い師はそうじゃないから、なかなか普及しないという盲点があった。
それなら店舗の方がやりやすいと思い、同じ取り組みをする。
店舗では占い師同士が顔を合わせ、相手の占いを体験したりする。すると違いが分かるし、何が良くて、どこに違いがあるかが分かる。
みんな実技審査しているので、変な鑑定はしないから、占い師はいつ来ても、誰に占ってもらっても、安心できますよとしっかりと伝えられる。
これ言えるのはうちの店くらいではなかろうか。
占い師Aと占い師Bが同じ相談で違う答えをしたら、どちらかは信用を失うから。
でも、鑑定スキルが高いもの同士は、同じ結論になるから、そうならない。
逆にAにもBにも同じこと言われたと信頼性が高まる。
算命学とタロットで、本来違う答えが出るなんてことはない。
それはタロット同士も一緒であり、うちの占い師は、まるっとさんでも、不占洞一路でも、同じ答えが出る。
伝え方やニュアンスの違いはあれど、同じ答えを出す。
私はタロット本職ではないが、ちゃんとカードが出てるか、読めてるかは誰よりも分かる。サンプル鑑定で年間1000件以上受けていれば、当然そういったスキルが磨かれる。
だから、吉祥寺店で面談時に、タロット占い師にカードが出てないと言い、傷つけてしまったこともあるが、そうした占い師の中で今残るメンバーは、きちんと修正してきている。そして、ちゃんと出るようになるし、そうなるとリピーターが付くようになる。そりゃ当たるから当然の話なんだが。
カードが出てないというのは、完全に違う答えが出てるわけではなく、聞いた質問に対し、その結果ではなく、環境や心理などほかのことが出てしまい、それを結果だと思って伝えてしまうから、ズレる。ちゃんと、出てるのが何かを把握できる占い師なら、何ら問題ないのだが、そうしたことは実践で鍛えた占い師から習わない限りは教えられることはない。
これは算命学や四柱推命も一緒で、ただ単に星の意味合いだけ伝えている占い師は的外れになる。
教科書読みの限界がそこにはあり、どうしてそういう結果になるのか、ちゃんと教えてもらわないと身につかない。
ブリッジには、もうひとつの効果があり、紹介する側からすれば、絶対に間違えられないというプレッシャーが常にある。
そして、ここは一致してるけども、一部違いがあるという場合、リピーターさんがそれを伝えてくれるから、占い師側は自分の何が違っているのか、それを学びなおすことにも繋がる。そして、それぞれがレベルアップすることができる。
誰でも、最初からパーフェクトな鑑定ができるわけでないし、自分の間違いに気づくこと、そして、それを修正しようとするから、徐々にパーフェクトに近づく。改善する環境がなければ、いつになっても伸びることはないし、万年素人のままだ。
ブリッジ力が高まるまでには、結構時間がかかる。それは最初の鑑定がお客様に受け入れられないと、次には繋がらないからだ。
鑑定に対する信頼がないと、紹介することもできないが、今のマリーシェルは複数の選択肢が出てきており、それがもっと広がるようになればいいなと思う。
それは本来、占い師側が自分の苦手な相談を受けるよりも、得意な相談を受けた方が、お客様にとっては説明が分かりやすいし、伝わりやすいから、問題解決に繋がると思うからね。